「直帰率・離脱率・回遊率」とは、Webマーケティングの分野においてユーザーの行動を分析するための重要な指標となります。Webサイトの運営に関わったことのある人なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの用語の持つ意味とどのようにWebサイト改善に活用し得るかを解説していきます。
目次
■「直帰率・離脱率・回遊率」の意味
「直帰率・離脱率・回遊率」はどれも、Webサイトがユーザーにどのように利用されているかを分析する上で必要な指標です。
・直帰率とは
直帰率とは、サイトを訪問した全てのユーザーのうち、最初のページだけを閲覧してサイトを離脱したユーザーの割合を示す指標で、以下の計算式で導かれます。
直帰率(%)=(最初のページのみ閲覧した訪問数÷全ての訪問数)×100
たとえば、サイト全体で10人(10セッション)の訪問があったとして、そのうち5人が最初の1ページのみを閲覧してサイトから離脱した場合、直帰率は50%となります。
「直帰率が高い」ということは、サイトを訪問したユーザーが「一見しただけでこのサイトは魅力がないと判断した」と解釈されることが多いですが、サイトによっては「最短距離でユーザーが必要な情報を得ることができた」という可能性もあります。
・離脱率とは
離脱率とは、全てのページ閲覧数のうち、そのページを最後に閲覧してサイトを離脱した訪問者数を示す指標で、通常はサイト内に存在するページごとに算出されます。離脱率は以下の計算式で導かれます。
離脱率(%)=(離脱した訪問数÷全てのページ閲覧数)×100
たとえば、サイト全体で100人の訪問があったとして、特定のページで50人が離脱していた場合、そのページの離脱率は50%となります。そのページでユーザーが離脱するという動きが運営者の想定通りなら問題はありませんが、想定外の場合、「そのページがサイト全体の足を引っ張っている」という見方ができます。
・回遊率とは
Webマーケティングにおける「回遊」とは、ひとつのページを閲覧したユーザーが、そのままサイト内の別ページを閲覧することを言います。回遊率とは、サイトを訪れたユーザーが平均で何ページを閲覧しているかを示す指標です。回遊率は以下の計算式で算出します。
回遊率=全てのページ閲覧数÷全ての訪問数
たとえば、サイト全体で100人の訪問があり、全てのページ閲覧数が200だった場合、回遊率は「2」となります。回遊率は、基本的に「数字が大きければ大きいほどそのコンテンツは魅力度が高い」とされています。
ただし、ユーザーが「必要とする情報をなかなか見つけられない」「目的とするページにたどり着けない」などのマイナスの要因で回遊率が高くなってしまう場合もある、ということを念頭に置いておきましょう。
■「直帰率・離脱率・回遊率」を改善に活かすには
「直帰率・離脱率・回遊率」はユーザーがどのようにWebサイトを利用しているかを知るための指標です。いずれも、よりユーザビリティの高いWebサイトを実現するために、無視できない数値です。
では、それぞれの指標の意味を理解した上で、サイトの改善に活かすためにはどのような施策を行えばよいでしょうか。
・直帰率を下げたい
直帰率が高い状態というのは、ユーザーが最初の1ページだけを見て離脱している状態です。
ユーザーがサイトを離脱する理由としては、「わかりづらい」「魅力的でない」「内容に興味がわかない」「そもそも目的としていたサイトではなかった」など様々想定できます。主な対策としては、そういった直帰の原因となり得るユーザーにとってのハードルを、ページから排除することです。
・「わかりづらい」→情報をわかりやすく整理する
・「魅力的でない」→ページのデザインを見直す
・「内容に興味がわかない」→ユーザーが接触したくなるようなコンテンツを追加する
・「そもそも目的としていたサイトではなかった」→流入経路を見直し、サイトのタイトルや広告内容、出稿先を調整する
上記のような施策によって、直帰率の低下に効果が期待できるでしょう。
・離脱率を下げたい
特定のページの離脱率を下げたい場合も、直帰率の改善と同様の施策で効果が期待できるでしょう。
ようは、ユーザーの離脱の原因となっている要素を排除したり、より魅力的なコンテンツを追加することです。
離脱率の高いページに対してどのような施策を行うかについては、逆に離脱率の低いページを参考にすると良いでしょう。離脱率を上げる要素と下げる要素を正しく把握することで、効果的な対策を講じることができるでしょう。
・回遊率を上げたい
回遊率を高めることで、より多くの情報をユーザーに伝えたり、コンテンツに触れる機会を増やすことができます。そのためには、各ページにユーザーの興味を喚起する要素と、ページ間を移動する際のスムーズな導線が必要になります。
重要なのは、改善しようとするWebサイトの回遊率が「どういった要因で変化しているのか」を把握することです。前述した通り、ユーザーが「必要とする情報をなかなか見つけられない」「目的とするページにたどり着けない」といった場合にも回遊率が高まってしまう場合があります。そういった状況では、言うまでもなくユーザーの満足度は下がってしまうので、複数ページに散らばった情報を集約したり、ページ間の導線をわかりやすく整理して回遊率を下げることが、サイト改善になることもあるでしょう。
Webサイトの運用には、分析で得られる数値の意味を正しく把握することだけではなく、その数値を導く要因となったサイト内の構成要素を正しく見極めることが重要といえるでしょう。
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