■「アップセル」の意味
アップセル(英:upselling)とは、顧客により単価の高い商品を購入してもらうことです。アップセルを達成できると、顧客数を増やさずとも総売上額を増やせることになります。
一般的に総売り上げを伸ばすには「新規顧客を獲得する」か、「顧客あたりの購入単価を引き上げる」ことが必要です。新規顧客を獲得するためには広告費用などのコストが高くなりがちであるため、すでに獲得している顧客あたりの売上単価を引き上げるアップセルは効率の良い売上向上策となる場合が多いです。
アップセルの例としては、顧客が購入を検討している商品よりも価格の高いアップグレードモデルを購入してもらうことや、年会費無料のクレジットカードから年会費のかかるカードに変更してもらうことなどがあげられます。
一定額以上の購入で適用される割引やおまけの提供、商品の保障やサポート期間の延長などもアップセルの手法とされます。
■ECにおけるアップセルとクロスセル
アップセルに向けた取り組みは、ECサイトでも行われています。例えば商品を見ているとき、より高価格帯の商品がレコメンドされることがあります。これがアップセルです。
またECサイトでは、アップセルに似た手法であるクロスセルが使われることも少なくありません。商品をショッピングカートに入れた後、決済画面に進もうとしたときに「ご一緒にこちらの商品もいかがですか」などとして関連商品をレコメンドされることがあります。顧客のニーズを予想して複数の商品を買ってもらう取り組みがクロスセルとなります。
■有効なアップセル ・クロスセル施策とは
売り上げを上げるためとはいえ、むやみに高額な商品を提案してしまうと顧客の心証を悪くし、購買意欲が低下してしまう恐れもあります。アップセル ・クロスセルの施策を行う上では「どの顧客にどのような商品を提案するか」が重要となります。
一般的にアップセル・クロスセルの施策が有効な対象は、商品やサービス、または会社のブランド自体にロイヤリティ(信頼度・愛着)が高い顧客層だといわれています。
アップセル・クロスセルの提案は顧客が「明確にニーズを持っていないもの」を宣伝する施策であるため、ロイヤリティが低い顧客に対して画一的にキャンペーンを行ってしまうとキャンペーンが無駄に終わるばかりか、より悪い印象を与えてしまう可能性もあるのです。
■Web接客ツール導入で効果的なアップセルを
アップセルを行うには、レコメンドエンジンなどのWeb接客ツールをサイトに導入することも有効です。前述した通り、アップセルで重要となるのは「どの顧客にどのような商品を提案するか」ということなので、データに基づいて適切な商品提案を行うことのできるWeb接客ツールは非常に効果的だといえるでしょう。
SELF株式会社の提供するSELF for ECは、独自の会話機能によってユーザーの属性を取得し、適切な商品を提案することができるWeb接客ツールです。
その機能を利用することで、
・ロイヤリティの高い顧客にのみ、より単価の高い商品を提案する
・単価の高い商品を購入した際のメリットを適切に提示する
などのアップセル施策が可能となります。
オンラインショッピングが世の中に浸透し、数多くのECサイトが顧客獲得にしのぎを削る現代。
売り上げアップのためには新規顧客の獲得だけではなく、顧客あたりの単価引き上げ=アップセルに注力することが、重要と言えるでしょう。
SELF for ECの機能についてはコチラの記事をご参照ください。
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