「カゴ落ち(カート離脱)」とは、ECサイトにおいてユーザーが商品をショッピングカートに登録した状態で決済を行わず、サイトを離脱してしまうことを言います。
「カゴ落ち率」が高いということは、商品に興味を持っているユーザーの購入機会を逃してしまっているということなので、ECサイトの運営者にとっては非常に悩ましい問題です。
目次
■「カゴ落ち」が起こる原因
カゴ落ちが発生してしまう原因には様々なものが考えられます。
■送料・手数料などの追加費用が高い
ユーザーにとって、Webショッピングにおける送料や手数料といった「商品代金とは別の追加費用」は商品購入のハードルになってしまいます。商品ページにおいてこういった費用の記載が不十分であったり、わかりにくかったりすると、ユーザーが決済の直前で離脱してしまう原因になってしまいます。
■購入までのフローが煩雑
商品をカートに登録したものの、購入に必要なユーザー情報の入力や、会員登録の手続きなどが煩雑なことで、ユーザーが面倒になって購入を取りやめてしまう可能性があります。
■配送日数、返品ポリシーなどに不満が生じる
決済の直前になって、実際に商品が手元に届くまでの日数や、返品の際の条件などにユーザーが不満を感じ、離脱につながってしまうこともあります。
■ユーザーの望む支払い方法が選べない
ECサイトが用意している決済の手段が、すべてのユーザーにとって可能であるとは限りません。商品を購入したいけど有効な決済手段を持っていない、というユーザーは、それが判明した時点で購入を諦めざるを得なくなってしまいます。
■サイトやブラウザにエラーが発生する
購入手続きの最中にシステム的なエラーが発生してしまうと、ユーザーは購入を中断せざるを得ません。その際、ブラウザを再起動して再びサイトを訪問し、商品を購入しようというモチベーションが持続しない可能性もあります。
■そもそも今買うつもりがなかった
商品をカートに追加したユーザーでも、即座に決済する意思があるとは限りません。気になった商品をとりあえずカートに入れておいて、他の商品ページやECサイトなどと比較検討を行ってから購入しよう、と考えるユーザーは決して少なくないようです。
■有効な「カゴ落ち」対策は?
カゴ落ちは主に「ユーザーが思い描いていた購入体験を実現できない」ことで発生します。
これを解消するためには、ユーザーが商品をカートに登録する前に、購入に必要な条件や費用をわかりやすく示したり、煩雑な手続きなどのフローをできる限り簡略化してスムーズなユーザー体験を設計する必要があるでしょう。
具体的には、
・商品ページに送料や手数料などを合わせた合計費用を明確に記載する ・配送日数や返品ポリシー、決済方法などの情報をわかりやすく提示する ・ユーザー情報の入力、会員登録などのフローをできる限り簡略化する ・「会員登録で○%オフ!」「あと〇〇円の購入で送料無料」など、ユーザーのメリットとなる情報を積極的に提示する
上記のような改善を行うことで、カゴ落ち率の改善が期待できます。
また、カートに商品を登録したままサイトを離脱したユーザーには、フォローメールを使ってアプローチを試みるなどの対策も有効です。
近年では、こういったカゴ落ち対策に効果を発揮するMA(マーケティングオートメーション)ツールやWeb接客ツールが数多く存在しています。そういったツールを導入することも非常に効果的といえるでしょう。
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