近年、AIアバターサービスは、受付、店舗接客、Web接客、観光案内、社内ヘルプデスクなど、企業と利用者の接点を支える手段として注目されています。従来のチャットボットやFAQと違い、音声・表情・サイネージ・3Dアバター・デジタルヒューマン等を組み合わせることで、利用者が話しかけやすい接点を作れる点が特徴です。
一方で、AIアバターといっても、RAGを使って企業独自情報に回答するもの、遠隔オペレーターがアバター越しに接客するもの、3Dキャラクターで自動案内するもの、リアルなデジタルヒューマンを制作するものなど、実態は大きく異なります。この記事では、公式サイト・公式プレスリリース・公式導入事例を中心に、主要なAIアバターサービスを比較し、自社に合う選び方を整理します。
目次
◇ AIアバターサービスとは
AIアバターサービスとは、画面上の人物・キャラクター・デジタルヒューマン・ロボットなどを通じて、ユーザーとの対話や案内を行うサービスです。一般的には、テキストチャットだけでなく、音声入力、音声読み上げ、サイネージ表示、Web接客、有人オペレーター連携などを組み合わせます。
ただし、すべてのサービスが同じ意味で「AI」を使っているわけではありません。生成AIやRAGで自律回答するサービスもあれば、AIではなく人間のオペレーターが遠隔で対応するサービスもあります。比較時は「見た目がアバターか」だけでなく、「回答をAIが行うのか」「人が遠隔で対応するのか」「FAQ型か生成AI型か」「社内資料やWebサイトを参照できるか」を分けて確認することが重要です。

◇ AIアバターが注目される理由
AIアバターが注目される背景には、人手不足、問い合わせ対応の増加、インバウンド対応、無人受付・省人化ニーズの高まりがあります。商業施設や自治体、店舗、企業受付では、同じ質問への対応や場所案内、営業時間案内、担当者呼び出しなど、定型的な業務が多く発生します。
チャットボットが利用されにくい場面でも、画面上のアバターが能動的に音声で話しかけることで、問い合わせの入口を作りやすくなります。また、生成AIやRAGと組み合わせれば、FAQだけでなく、商品情報、施設情報、社内資料、Webサイト情報に基づく案内にも広げられます。
一方で、AIアバターは万能ではありません。誤回答の防止、個人情報の取り扱い、有人対応への切り替え、回答範囲の制限、運用ログの確認などを設計しないと、現場で使われにくい仕組みになりかねません。
◇ AIアバターの活用シーン
AIアバターサービスの主な活用シーンは、以下の通りです。
- 企業受付:来訪目的の確認、担当者呼び出し、会議室案内、入館案内
- 商業施設:フロア案内、店舗検索、イベント案内、FAQ対応
- 店舗接客:商品説明、キャンペーン案内、呼び込み、販売支援
- Web接客:Webサイト訪問者への案内、問い合わせ一次対応、CV支援
- 観光案内:観光スポット、交通、混雑、周辺施設の案内
- 自治体・公共施設:窓口案内、手続き案内、多言語一次対応
- 社内利用:社内ヘルプデスク、総務・人事問い合わせ、研修・ロールプレイ
- コールセンター・CS:FAQ対応、有人オペレーターへの引き継ぎ、応対品質の補助
◇ AIアバターサービスの選び方
AIアバターサービスを選ぶ際は、最初に「どの業務を任せるのか」を決める必要があります。受付を自動化したいのか、Web接客でCVを改善したいのか、店舗で遠隔接客したいのか、観光案内を多言語化したいのか、などの目的によって、適したサービスは異なります。
特に確認すべきポイントは次の通りです。
- AIが自律回答するのか、人が遠隔対応するのか
- RAGや社内資料連携に対応しているか
- 音声入力・音声読み上げ・リアルタイム会話に対応しているか
- サイネージ、PC、スマホ、タブレット、Webサイトなど設置先に合うか
- 多言語対応の範囲が公式に確認できるか
- 有人エスカレーションや担当者通知ができるか
- 料金体系が明確か、個別見積もりか
- 導入後の運用改善、ログ分析、メンテナンス支援があるか
◆ 接客や案内を自動化したい場合のポイント
顧客対応や利用者の案内をAIアバターで自動化したい場合は、見た目だけでなく回答の精度や情報提供機能を重視する必要があります。社内資料などの正確な情報に基づいた案内を可能とするRAG(検索拡張生成)の可否や外部アプリケーションやWEBから情報を取得する機能を備えたサービスを選びましょう。
一次対応をAIに任せ、その後有人対応に引き継ぐ場合には、ヒアリングした情報を整理して適切に受け渡すことのできる機能が必要です。
◆ 導入シーン、利用者に応じた選定ポイント
AIアバターをどこに設置するのか、誰が利用するかによっても、選び方のポイントは異なります。観光地や公共施設のサイネージなど、テキスト入力が難しい場面では音声入力機能が必須となります。利用者に親しみや安心感を与えるためには、自然な表情や動作といった視覚的なクオリティも重要です。
また、外国人の利用が想定される場合、入力言語に合わせて出力言語を自動で切り替える機能が必要になります。さらに利用者の体験を重視するのであれば、AIの応答速度は必ず確認しておきたいポイントです。
◇ AIアバターサービス 比較表
| サービス | 提供会社 | 用途 | RAG | 音声 | 多言語 | サイネージ | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SELFBOT AIアバター | SELF株式会社 | 受付、施設案内、Web、展示会、問い合わせ対応 | 対応 | 音声対応 | 英語、中国語など多言語対応 | 対応 | 要問い合わせ | RAGで自社情報に基づく案内をしたい企業 |
| AVACOM | AVITA株式会社 | 店舗、Web、遠隔接客、複数拠点対応 | 記載なし | ボイスチェンジ、会話対応 | 約100言語のリアルタイム翻訳 | 対応 | 要問い合わせ | 店舗・商業施設・Web接客を組み合わせたい企業 |
| AIアバター受付システム | AIリスキル株式会社 | 自治体、公共施設、企業受付、商業施設 | Web/PDF資料活用の記載あり | 記載なし | 日本語以外の一次案内に対応と記載 | 想定可 | 初期30万円〜、月額は要問い合わせ | 小さく受付自動化を検証したい自治体・企業 |
| アバター接客さくらさん / 受付さくらさん | ティファナ・ドットコム | 受付、接客、観光、交通、商業施設、自治体 | FAQ等アップロード、自己学習の記載あり | 音声受付、音声会話 | 80言語以上 | 対応 | 初期費用+月額費用、金額は要問い合わせ | 駅・商業施設・自治体など現場接客を無人化したい組織 |
| UneeQ Digital Humans | UneeQ | デジタルヒューマン、顧客体験、自治体案内 | 記載なし | リアルタイム会話型 | 100以上の言語・方言 | 用途次第 | 要問い合わせ | グローバル向けにリアルなデジタルヒューマンを作りたい企業 |
| Soul Machines | Soul Machines | AIエージェント、デジタルワーカー、顧客対応、業務支援 | 記載なし | 音声・言語設定あり | 公式サイトでは言語数確認できませんでした | 用途次第 | Free、Basic $140/年、Plus $1,069/年、Pro $29,160/年等の記載あり | デジタルヒューマン型AIエージェントを検証・展開したい企業 |
| avatarin / newme | avatarin株式会社 | 遠隔接客、アバターロボット、施設案内、空港・店舗 | 記載なし | 人が遠隔で会話 | 公式サイトでは対応言語数確認できませんでした | ロボット設置型 | 要問い合わせ | 人の接客を遠隔地へ届けたい店舗・施設・公共領域 |
| AIアバター制作サービス | NTT ExCパートナー | eラーニング、HRTech、説明動画、プロモーション | 記載なし | 記載なし | 記載なし | 動画・説明用途 | 基本金額60万円(税別)〜、オプション・サブスクあり | 研修・説明・プロモーション用のAIアバターを作りたい企業 |
| xR Cast | 株式会社kiwami | 店舗、商業施設、観光、ホテル、受付、AIサイネージ | 記載なし | 有人リモート接客対応 | 記載なし | 対応 | 要問い合わせ | 3Dアバターで店舗・施設案内をしたい企業 |
| パソナアバターワークサービス | パソナグループ | 受付、販売、観光案内、宿泊施設、イベント | 記載なし | 音声マイクで会話 | 通訳・外国語対応事例あり | 対応 | 要問い合わせ | 柔軟な有人接客を遠隔化したい企業・自治体 |
◇ AIアバターサービス10選
1. SELFBOT AIアバター
SELFBOT AIアバターは、SELF株式会社が提供するAIアバターサービスです。高精度のRAG(検索拡張生成)を搭載し、社内資料、Webサイト、FAQ、商品情報、施設情報などを学習させ、音声で企業独自の知識に基づいた受け答えが可能です。デジタルサイネージ、スマホ、タブレット、PCなど複数デバイスで利用でき、受付カウンター、店頭、イベント会場、Web接点などに展開しやすい点が特徴です。

SELFBOTは単なるアバター表示ではなく、企業固有の情報を参照して案内できるため、施設案内、商品説明、社内問い合わせ、カスタマーサポートなど、情報の正確性が重要な用途に向いています。
音声認識や多言語対応、外部アプリとの接続による画像やマップの表示など、様々な機能を有しています。また、利用者に段階的に質問を投げかけ、ニーズを把握するなど、ヒアリングを前提とした会話設計も可能です。
向いている企業は、受付や接客をAI化したいだけでなく、自社のFAQ、商品情報、社内資料、施設情報をもとに回答させたい企業です。ヒアリング機能を備えているため、営業支援などの用途にも適しています。特に社内データを活用したRAGを重視する場合、比較候補に入れやすいサービスといえます。
こちらのページでSELFBOT AIアバターとの会話を体験できます。
出典
・https://self.systems/selfbot-ai-avatar/
・https://self.systems/ai-news-selfbot-hitachi/
・https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000168.000018339.html
2. AVACOM
AVACOMは、AVITA株式会社が提供するアバター接客サービスです。公式サイトでは、サイネージとWebサイトの両方で利用できるアバター接客サービスと説明されています。生成AIによる完全自律応対とオペレーター応対を組み合わせた「コパイロット型」で、接客業務を効率化する点が特徴です。
主な用途は、店舗接客、Web接客、複数拠点対応、遠隔接客、呼び込み、商品説明、資料共有などです。公式サイトでは、少人数で複数拠点に対応できる独自開発システム、マルチデバイス対応、生成AIによる自律応対、画面共有、繰り返し業務の自動化、来客検知センサー、Web会議システム連携、ボイスチェンジ、顔出し切り替えなどが紹介されています。
多言語については、約100言語のリアルタイム翻訳機能が公式に記載されています。料金は導入規模や利用方法で変動し、見積もり提案とされているため、要問い合わせです。最低契約期間は12ヶ月と公式FAQに記載があります。
AVACOMは、AIだけで完結させるよりも、AI自律応対と人の遠隔接客を組み合わせたい企業に向いています。特に、店舗、商業施設、銀行、通信、小売など、接客品質と省人化の両立が求められる現場で検討しやすいサービスです。
出典
・https://avita.co.jp/avacom
・https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000085375.html
3. AIアバター受付システム(AI Gallery)
AIアバター受付システムは、AIツールギャラリーの法人向けサービスとして提供されているAI受付システムです。公式ページ下部には運営会社としてAIリスキル株式会社の記載があります。自治体窓口、公共施設、企業受付、ショールーム、商業施設、病院・クリニックなどを対象に、来訪者の用件確認、窓口案内、担当者呼び出し、FAQ対応をAIアバターが対話形式でサポートすると説明されています。
機能面では、来訪目的ヒアリング、窓口・担当者案内、FAQ・手続き案内、多言語対応、有人エスカレーション、履歴・改善データの蓄積が公式に記載されています。WebサイトやPDF資料をもとに回答範囲を整理できるとされています。
料金は、標準導入として初期30万円〜と記載されています。月額費用や従量課金は公式サイトでは確認できなかったため、要問い合わせです。小規模デモから検証可能とされているため、最初から大規模導入するよりも、1拠点・限定シナリオで受付自動化を検証したい企業や自治体に向いています。
出典
・https://biz.ai-gallery.jp/services/ai-reception-avatar/
4. アバター接客さくらさん / 受付さくらさん
AIさくらさんは、株式会社ティファナ・ドットコムが提供する対話型AIシリーズです。その中で、アバター接客さくらさんや受付さくらさんは、AI受付、AI接客、サイネージ接客、観光案内、商業施設案内などに対応するサービスとして紹介されています。
公式サイトでは、案内・受付・販売を人がいなくても回し続けるAI接客として説明され、スマホへの視覚的ルート案内、多言語同時翻訳、キャッシュレス決済・POS連携などが記載されています。自治体・クリニック向けにはリアルタイム多言語翻訳と手続きガイド、企業受付・商業施設向けには動画プレゼンや能動的声かけ、モバイル連携・発券機能などが紹介されています。
多言語については、80言語以上の会話をリアルタイムで通訳・翻訳すると公式に記載されています。導入実績として、京都ポルタ、小豆島町、南紀白浜空港、南海電鉄、山陰中央テレビジョンなどが紹介されています。料金は「初期費用+月額費用」という体系は確認できますが、具体的な金額は公式サイトでは確認できなかったため、要問い合わせです。
向いているのは、駅、商業施設、自治体、観光案内所、企業受付など、現場接客の省人化と多言語対応を同時に進めたい組織です。
出典
・https://www.tifana.ai/
・https://sakura.tifana.ai/personchat
・https://sakura.tifana.ai/aireception
5. UneeQ Digital Humans
UneeQ Digital Humansは、UneeQが提供するデジタルヒューマンプラットフォームです。公式サイトでは、企業向けの没入型AI体験を提供するデジタルヒューマンとして紹介されています。UneeQのLLM Orchestration機能では、OpenAI、Anthropic、Google、自社カスタムLLMなど任意のAIモデルと連携できる「LLM agnostic」な設計が説明されています。
多言語については、100以上の言語・方言に対応し、自然な発音や文化的適応を支援すると公式に記載されています。また、会話の記憶、感情、ブランドボイス、ユーザー意図をリアルタイムに管理する文脈認識も特徴として挙げられています。
料金は公式サイトで、ニーズやユースケースに応じて見積もるため問い合わせが必要とされています。RAG対応については公式ページ上で明確な記載を確認できませんでした。
UneeQは、リアルなデジタルヒューマンを使って、グローバル向けの顧客体験、自治体案内、ブランド体験、教育・トレーニングなどを作りたい企業に向いています。日本国内サービスと比べると、導入時には日本語対応、運用体制、国内サポート、データ取り扱いを確認する必要があります。
出典
・https://www.digitalhumans.com/product
・https://www.digitalhumans.com/features/llm-orchestration
6. Soul Machines
Soul Machinesは、人間らしいAIエージェントやデジタルワーカーを提供するグローバルサービスです。公式サイトでは、AIスタック全体と統合し、業務で利用するワークフロー製品内にDigital Workersを展開できると説明されています。また、Soul Machines Studioでは、見た目、声、性格、ブランドに合わせた人間らしいAIエージェントを作成できるとされています。
AI機能としては、独自のExperiential AI、LLM agnostic、自社LLMまたはGPTなど主要LLMとの連携が公式に記載されています。アバターの外見、音声、言語、行動設定、会話AI統合、カスタムLLM統合などをプランに応じて利用できます。
料金はSoul Machines Studio上で、Free、Basic、Plus、Proなどのプランが確認できます。Basicは年140ドル、Plusは年1,069ドル、Proは年29,160ドルの記載があります。ただし、企業導入やプレミアム連携は条件が異なる可能性があるため、正式には問い合わせが必要です。
向いているのは、まずデジタルヒューマン型AIエージェントを検証し、将来的に業務ワークフローや顧客対応に組み込みたい企業です。
出典
・https://www.soulmachines.com/
・https://www.soulmachines.com/soul-machines-studio
7. avatarin / newme
avatarinは、avatarin株式会社が提供するアバタープラットフォームおよびアバターロボット「newme」を中心としたサービスです。公式サイトでは、人が持つプロフェッショナルのスキルをAI化して共有できるプラットフォーム構想や、ロボット・モビリティなどのデバイスに「アバターイン」する世界観が説明されています。
newmeは、遠隔地を自由に動き回り、自分の目で見て、話すことができるコミュニケーションに特化したロボットとして紹介されています。公式リリースでは、大阪・関西万博会場内のセブン-イレブン店舗や大阪ヘルスケアパビリオンでnewmeによる遠隔接客を実施したこと、アカチャンホンポで遠隔接客サービスを実証したことなどが確認できます。
比較時に注意したいのは、avatarin / newmeは、一般的な画面上のAIアバターというより、ロボットを使った遠隔接客・遠隔存在サービスに近い点です。AIによる自律回答やRAG対応、対応言語数、料金体系は公式サイトでは確認できませんでした。人が遠隔で接客し、将来的にそのデータをAI化していく構想に関心がある企業に向いています。
出典
・https://about.avatarin.com/
・https://about.avatarin.com/info-news/news-release/9294/
・https://about.avatarin.com/info-news/news-release/9679/
・https://about.avatarin.com/company/
8. NTT ExC AIアバター制作サービス
NTT ExCパートナーのAIアバター制作サービスは、AI受付システムというより、本人モデルのAIアバターを制作し、プロモーション、プレゼンテーション、説明用ファシリテーター、eラーニング、HRTechなどで活用するサービスです。
公式サイトでは、最先端の編集技術とAI技術を使い、多彩なスタイルのAIアバターを自社で一貫制作すると説明されています。提供サービスは、本人モデルのAIアバター制作、企画、制作、ライセンス管理、運用支援です。納期は提供内容により異なり、費用は基本金額60万円(税別)〜、オプションあり、サブスクプランありと明記されています。
RAG、FAQ型、音声入力、多言語会話、リアルタイム受付などの機能は、公式サイトでは確認できませんでした。そのため、来訪者とリアルタイムに会話するAI受付システムとして比較するよりも、研修動画、説明動画、プロモーションコンテンツ、社内教育用コンテンツをAIアバターで制作したい場合に向いています。
出典
・https://www.nttexc.co.jp/solution/system/aiavatar/
・https://www.nttexc.co.jp/aioverview/
9. xR Cast
xR Castは、株式会社kiwamiが提供するバーチャル店員・アバター接客サービスです。公式サイトでは、遠隔接客・AIサイネージ対応のバーチャル店員として紹介され、小売、メーカー、旅行・観光、ホテル、不動産、金融・保険、自治体などの導入シーンが掲載されています。
xR Cast Conciergeは、3Dアバターを活用した自動応対システムとして公式ニュースで紹介されています。利用者がサイネージから問い合わせ、売り場案内などは自動応答し、自動応答できない内容はスタッフのスマートフォンやスマートウォッチへ通知して遠隔対応する流れが説明されています。阪急西宮ガーデンズでのプレスリリースでは、AIアバターによるインフォメーションサービスとして、館内の施設案内、ショップ検索、フロアマップ閲覧、よくある質問などをAIアバターが自動で案内するとされています。
料金、RAG対応、LLMの種類、対応言語数は公式サイトでは確認できませんでした。3DアバターやAIサイネージを使って、店舗・商業施設・観光施設の案内を省人化したい企業に向いています。
出典
・https://xr-cast.com/
・https://xr-cast.com/news/349/
・https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000052694.html
10. パソナアバターワークサービス
パソナアバターワークサービスは、パソナグループが提供する遠隔接客サービスです。公式サイトでは、アバターによるオンライン接客が人材不足の解消や業務効率化を実現し、複数箇所の受付やコンシェルジュ業務をオペレーターが遠隔対応すると説明されています。
PASONA BIZの公式ページでは、AVITA株式会社のアバター技術とパソナのアバターオペレーター人材を用いて、受付・販売などの業務を人材派遣または業務委託で提供すると記載されています。重要なのは、アバターを操作するのはAIではなく人であると公式に明記されている点です。そのため、生成AIやRAGによる自動回答を期待するサービスではなく、人による柔軟な接客を遠隔化するサービスとして比較すべきです。
導入事例では、淡路市役所の観光案内、高松パークホテルの宿泊施設対応、企業受付、物産店での販売促進、G7広島サミットでの通訳サポートなどが紹介されています。料金は公式サイトでは確認できなかったため、要問い合わせです。
出典
・https://avatarwork.pasonagroup.co.jp/
・https://www.pasonagroup.biz/service/avatarwork
・https://avatarwork.pasonagroup.co.jp/usecases/
実際の導入事例:SELF株式会社と日立製作所のAIアバター活用
SELF株式会社は、日立製作所のデジタルサイネージ型観光案内にSELFBOT AIアバターを提供しました。
この事例では、AIアバターを単なる見た目の演出として使うのではなく、利用者がその場で知りたい情報へアクセスする接点として活用しています。外国語+音声での利用を想定し、多言語対応や音声の入出力、さらにQRコードでのマップ表示など、多岐にわたる案内機能を約2ヶ月で実現しました。
観光・自治体・商業施設では、案内内容が多岐にわたり、スタッフがすべてを即答することが難しい場合があります。RAGやナレッジ連携を組み合わせることで、現場の案内品質を保ちながら、問い合わせ対応を効率化する可能性があります。

出典
・https://self.systems/ai-news-selfbot-hitachi/
用途別おすすめ
Web接客に向くサービス
Web接客を重視するなら、AVACOM、SELFBOT AIアバター、UneeQ、Soul Machinesが候補になります。AVACOMはサイネージとWebサイトの両方で利用できると公式に記載されています。SELFBOT AIアバターはPC、スマホ、タブレットなどのデバイス対応と高精度RAGが強みです。UneeQやSoul Machinesは、よりリアルなデジタルヒューマン体験を作りたい場合に検討できます。
自治体・公共施設に向くサービス
自治体や公共施設では、AIアバター受付システム、AIさくらさん、SELFBOT AIアバター、xR Cast、avatarin / newmeが候補になります。手続き案内、窓口誘導、多言語案内、観光案内など、現場の定型問い合わせを整理しやすいからです。
店舗・商業施設に向くサービス
店舗・商業施設では、AVACOM、xR Cast、AIさくらさん、パソナアバターワークサービスが比較しやすい候補です。AI自律応対を重視するならAVACOMやxR Cast、有人の柔軟な接客を遠隔化したいならパソナアバターワークサービスが合いやすいでしょう。
観光案内に向くサービス
観光案内では、SELFBOT AIアバター、AIさくらさん、xR Cast、パソナアバターワークサービス、avatarin / newmeが候補です。多言語対応、サイネージ設置、有人引き継ぎ、現地での存在感など、観光客の利用シーンに合わせて選ぶ必要があります。
社内利用に向くサービス
社内ヘルプデスクや研修では、SELFBOT AIアバター、Soul Machines、NTT ExCパートナーのAIアバター制作サービスが候補です。社内資料を参照した問い合わせ対応ならSELFBOT、デジタルヒューマン型AIエージェントの検証ならSoul Machines、研修・説明コンテンツ制作ならNTT ExCパートナーが検討しやすいです。
導入時の注意点
AIアバターサービスを導入する際は、まずAIに任せる業務範囲を明確にする必要があります。何でも答えられるAIを目指すより、受付、フロア案内、商品説明、手続きFAQなど、限定された業務から始める方が運用しやすくなります。
また、AIが自動で回答する場合は、誤回答や古い情報の表示を防ぐために、参照データの更新、回答ログの確認、有人エスカレーションの条件を明確に設計することが重要です。
一方、遠隔オペレーター型の場合は、AI機能の有無だけでなく、オペレーター体制、対応時間、教育、混雑時の運用を確認する必要があるでしょう。
料金比較では、初期費用や月額だけでなく、アバター制作費、サイネージ機器、設置費、シナリオ作成、データ整備、外部システム連携、運用改善費まで含めて確認しましょう。

統合AIサービス「SELFBOT」を提供するSELF株式会社のマーケティングチーム。同社の専門分野であるRAGの技術や最新の市場状況を解説する記事をはじめ、AIエージェント、AIアバターなど同社サービスと関連の深い記事を発信しています。



