ここ数年、「WEB接客」「サイト接客」「接客ボット」など、サイトやアプリに導入できる多種のツールがが出てきています。
全てのワードで使用されている「接客」という単語は、実際の店舗における販売接客をイメージさせるものです。しかし、実際の接客には多様な役割が存在しており、定義が曖昧なままバズワード的に使用されてしまっている点も否めません。
弊社でもWEB接客を可能とする「SELFLINK」を開発していますが、より接客を明確にするためにも、
接客の本来の定義を噛み砕いてみたいと思います。
このトピックのポイント
・実際の接客にはいくつかの役割がある
・実際の接客における重要な点は「商品提案、案内」である
・「商品提案、案内」とは、「最適」「最短」「気づき」である
・「商品提案、案内」の接客効果はまだネットショッピングには活かされていない
・ネットショッピングにも「商品提案、案内」が必要
接客の役割とカテゴリー
接客を捉えるために、実際の店舗における接客から考察してみましょう。
最初に店舗に訪れてから、店舗内において接客が始まります。接客は主に会話を通して行われます。
この時の接客員の行動を一部挙げてみましょう。
- 「お客様の課題の解決のために商品探しをサポート」
- 「希望商品の場所への案内」
- 「商品選びの根拠を提示(人気、売れ筋、年齢適合、予算にあうか)」
- 「商品選びの選択を広げるための類似商品などの紹介」
- 「人気商品などの紹介」
- 「商品の疑問への対応」
- 「お店のキャンペーン告知」
- 「特定商品の優先的案内」
- 「購入における疑問、問題への説明」
- 「買っていただいた商品の感想などのリサーチ」
- 「クレームへの対応」
など接客の行動は多岐に渡ります。
これからの行動を大きく分類してみると、以下に集約できると思います。
- 商品提案、案内
- 購入、疑問への対応
- 情報提示
- リサーチ
- 購入後対応
接客はこの5つほどの特徴によって、お客様の多様な問題を解決させ、それにより的確な購買へつながっていると思われます。
ただこれらの特徴の中でも、商品販売において特に大きな役割を占める特徴が、商品提案、案内と考えられます。
店舗に訪れるお客さまの購入決定において、何を買うべきか?、 ほしい商品はどこにあるか?、 その商品を選んで正解か?という疑問を解消することが、購入に最もつながるトリガーになっているからです。
商品提案、案内が適切に行われると、購入単価、ついで買い、納得感、探す時間の短縮などに大きな影響を与えることができます。これはお客さまの満足度と店舗売上に大きく貢献します。
「商品提案、案内」=「最適」「最短」「気づき」
ではまた上記の「商品提案、案内」をもう少し噛み砕いて
- 最適化:お客様の課題と商品をマッチングさせる(何を買うべきかに応える)
- 最短化:お客様の課題や商品をすぐに案内対応する(ほしい商品はどこにあるかに応える)
- 気づき:お客様が知らなかった視点を提供する(その商品を選んで正解かに応える)
に集約できると考えます。
この3点をしっかりと実現していけば、店舗の売上に貢献し、ECでもより優れた購入体験が可能と考えられます。
優れた接客とは?
上記の「商品提案、案内」の接客を具現化するためにも、必要なことがあります。
その必要なこととは接客員の商品に対する知識です。
接客員は「商品の価格」「性能」「どの売場に売っているのか」などの情報を把握している必要があり、これを把握してはじめて「最適」「最短」「気づき」を実現できることになります。
それがなければ、接客員の商品知識不足からお客様自ら商品を選ぶことになったり、「担当者を呼んでまいります」と、時間を要した経験もあるかもしれません。
これでは、お客様みずから課題解決の最適解を最短で発見したり、新たな気付きを得るのは非常難しく、迷いや検討時間が増え、商品購入の流れが悪くなります。
買うべき商品が決まっており、商品の場所も把握している場合はスムーズな購入が可能ですが、
そうでない場合は、商品探索の必要が生じてしまいます。これは、購入における阻害要素と言えるでしょう。商品を買うきっかけに対する考察については、以下のリンクをご覧ください。
ネットショッピングでの接客の定義
ではこの話がECに適合できるかを考察してみたいと思います。
現在、ネットショッピングにおいては、接客における「商品提案、案内」というものは存在しません。店舗での商品探しは検索という行為に置き換わっています。逆に言い換えると、検索でしか商品を探し出せないという状態です。
検索はお客様自らのみで商品を探すという行為であり、「気づき」や「納得感」を得られない原因となります。探しだせる商品の幅が、お客様の商品知識に依存し、お客様側の想像や探し方を偏ったものにしてしまいます。
この偏りは、商品探しの間違い、商品探しの煩わしさ、満足度の低下、商品のアンマッチングを引き起こす原因となっていると思われます。
「検索すればすぐに見つかる」という声もありますが、それは的確な答えを知らないままなので、それで満足したつもりになっている可能性があります。
ネットECにおける、接客の必要性
接客における「商品提案、案内」の役割によって、ユーザーに「最適」な商品を、「最短」で届け、新しい「気づき」を提供することが重要であるということがわかりました。
「WEB接客」「サイト接客」「接客ボット」では、主に「接客 = 情報提示、購入後対応」に重点を置いています。結局のところ「商品提案、案内」が実現できなければ、現在のWeb上での接客行為はまだ商品提案ができない片手落ちの状態と言えます。
売上に貢献するためには、お客様を適切に商品に結びつける「商品提案、案内」が必要不可欠です。
今後のECの重要度、成長の加速度を考慮すると、そこを補うシステムは必須となります。
そこで、SELF LINKはこの問題にいち早く取り組み、「商品提案、案内」を具現化できる他社にない新しいシステムとして開発を行いました。
我々はSELF LINKで「商品提案、案内」を具現化した結果、実際の数値結果として、効果が現れてきています。以下の記事は実際の導入企業での実績値のレポートとなります。ぜひご一読ください。
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