AIは敵か味方か〜雇用の観点からみたAIの活躍〜

AIは敵か味方か〜雇用の観点からみたAIの活躍〜

AI普及による世の中への影響

最近何かと話題に上がるAI。昨今では「AIが人間の仕事を奪う」という声も多く聞きます。今回はAIの普及が現代社会にもたらす影響とは、実際どのようなものなのか、お話しできたらと思います。

まず「AIが人間の仕事を奪う」という説の根拠はどこにあるのか考えてみましょう。現時点に置けるAI技術では実際に、自動運転やエントランスの案内ロボットなど、それまで人間の仕事であったものも多く存在します。中にはビッグデータの活用して医療診断までこなし、医師の立場を脅かす、なんて話まで出ています。
こうしてAIによって様々な職業が自動化されることで、人間の雇用を脅かす存在としてみられることも増えていきます。

しかしその奪われるとされる仕事のほとんどは、作業の一部であることが多く、そのサービス全体を担うに至るものはありません。それどころか効率や生産性の向上により、新たな雇用を生み出すなど、ポジティブな見方もあるのです。

消えていく「人にしかできない仕事」

まず、人間にしかできない仕事というと、どのような仕事を想像しますか?

●根気よく商品の魅力を訴えて売り込む営業マン
●本音を引き出し、その感情を理解して適切な言葉を投げかけるカウンセラー
●細かい気遣いや、行き届いた一流の接客でファンを獲得するホテルマン

これらの職業は、どれもサービスそのものよりコミュニケーションによる付加価値が大きく関わる仕事です。今のAIではまだ実現できていない「自然なコミュニケーションによる関係の構築」。これはAI技術の発展に置いても大きな課題の1つでもあります。
こういった要素を持つ仕事は「人にしかできない仕事」として今も専門の技術を持った人間が行なっています。

『関係の構築』は、影響し合う両者で作り上げるものであり、それには互いに理解し合うことが重要です。つまり人間側にもAIを信頼する必要があるのです。しかし現状では、人間が安心してコミュニケーションを取れる存在として認識するには、まだ時間がかかるでしょう。
しかしAIはいずれこのコミュニケーションによる関係構築をも可能にしていきます。そうなった時、人間だけに残された仕事はあるのでしょうか?こうしたことから「AIは人間の雇用を奪う」と囁かれているのです。

コミュニケーションの自動化で広がる可能性

一方でAIやチャットボットといったツールは、インターネットやSNSの普及から接客機会の増大や、ニーズの多様化によって引き起こされる人手不足をカバーする存在として期待されています。
さらに、技術の発展によって今まで人が介入できなかったネット上やサービス上で関係構築が可能になれば、顧客の数は自ずと増えていきます。
進化したAIでのコミュニケーションの自動化によって、顧客の受け入れ口が飛躍的に増えることで、対応の一端を担う人間の仕事や雇用は増えていく、という考え方も存在するのです。

サービスそのものがコミュニケーションする時代へ

コミュニケーションが、AIによって自動化されるということは、時間や場所を問わずユーザーとの「関係の構築」自動的に行われていくことを意味します。
サイト上で接客員のように、学習端末上に家庭教師のように、アプリ内にカウンセラーのように、サービスそのものがコミュニケーションを取り始めます。

今まで「人間にしかできない仕事」として、我々が時間を割いてきた仕事が自動化されたとき、人間の雇用が失われると嘆いていて良いのでしょうか?
今後AIは、こういった人の接客が届かないサービスの中で、その力を発揮していくことになるでしょう。現状の人手不足を鑑みるとコミュニケーションの自動化は欠かせない要素です。従来の「関係の構築」はAIに任せ、人間はその先の関係構築へと目を向ける癖なのです。

自動的コミュニケーションで蓄積されていくデータを元に、我々はこれまで手を出せなかった新しいコミュニケーションによる仕事へ、手を伸ばして行かなければなりません。